中世の写本に書かれた呪い。そこには切実な思いがあった
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印刷機が発明される前、本を作ることは大変骨の折れる仕事だった。羊皮紙を用意することから始まり、文章や挿絵、製本まで、一冊一冊すべて手作業だ。
筆記者の多くは、たいてい修道僧で、羽ペンを使って、インクで慎重に丁寧に美しいカリグラフィー書体で書いていき、さらに豪華な挿絵もつけた。線はまっすぐか、本全体の文字の大きさは統一されているか、といった細心の注意を払いながら、間違いを犯さないようにしなくてはなかった。
とても時間のかかる作業で、それゆえに本はとても貴重なものだった。筆記者が本に呪いの文言を書き記す気持ちもわかるというものだ。
本を盗む泥棒たちに恐ろしい災いが降りかかるようにと…
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Source: カラパイア