弁当屋「店内映像をYouTubeでライブ配信したら万引き激減してワロタ」
プライバシーの心配も出ているが、伊藤慶店長(35)は、J-CASTニュースの取材に対し、「店頭で配信中と掲示をしており、店を利用しなければプライバシーは守られるはず」だと説明している。
「YouTubeLiveにて生放送中!」との貼り紙
大きなテーブルの上に様々な弁当がズラリと並び、店に入った客が品定めしている。ライブでぼかしも入っておらず、顔ははっきりと分かる。
「NHK 72時間 ドキュメント キッチンDIVE LIVE」がチャンネル名だ。Nはニコニコ、Hはハッピー、Kはキッチンを表すという。NHK(日本放送協会)とはまったく関係はない。
店の公式ツイッターが2018年10月14日、ライブ配信の画像をアップして、「YouTubeで売り場をライブ配信してから万引きが激減した」と報告すると、大きな反響を呼んだ。15日夕現在で、1万件ほども「いいね」が寄せられ、様々な意見が書き込まれている。
店のツイートによると、ライブ配信を始めてから、トラブルを起こす客の来店が激減する効果もあった。店の売り上げも、5%以上アップしたそうだ。ほかに、JR亀戸駅前にある店の窓際にパソコンのモニターを置き、外からも見られるようにライブ配信している。
売り場の様子をライブ配信していることを知らせるため、店の窓とレジ前には、「YouTubeLiveにて生放送中!」との貼り紙を出してもいる。
このユニークな試みに対し、ツイッター上などでは、「『人の目』が重要なんやな」「へぇ、、、これ監視カメラより効きそう。色んな所で活用できるのでは」「これぞ防犯カメラだ」「店頭在庫もリアルタイムで見られていいかも」などと賞賛の声が上がった。
「店を利用しなければ、プライバシーは守られる」
もっとも、客の顔も見えてしまうため、「プライバシーの問題もあるだろう」「肖像権だかなんだかそういうのは大丈夫なのかとか気になって」「売り場をライブ配信するような店には行きたくない…」といった声も一部で出ていた。
こうした心配の声について、伊藤慶店長は10月15日、次のようにJ-CASTニュースの取材に説明した。
「公共施設ではなくお店ですので、うちを利用しなければプライバシーは守られます。ツイッターなどで誰かが客を晒す行為をすれば叩かれますし、
ラインのグループなどでも、ライブ配信を悪用した人の責任になると思います。実際、プライバシーや肖像権の侵害を訴えられたお客さまは、これまでに出ておりません」
渋谷のスクランブル交差点に設置された定点カメラが人気だったため、2017年に店でも試しにやると多くの人に視聴された。これをきっかけに、店の在庫確認にも便利だろうと考えて、18年9月上旬からライブ配信を始めたそうだ。
その結果、1日に3、4件あった万引きもほぼゼロになるという副次的効果も生まれた。今後についても、ライブ配信を続けていくと言っている。
なお、公共放送と同じ「NHK」をチャンネル名に使ったことについては、「ジョークであることは一目瞭然ですので、誤解されることはないと思います」としている。
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Source: 妹はVIPPER