ドイツでADHDの子どもに、重い“砂入りベスト”の着用を採用
ドイツの200校の学校では、ADHDをはじめとする過活動の子供に、授業中席に座っていられるよう、気持ちを落ち着ける効果があるという重さ約1.2~6キロの砂入りベストの着用を要請することに決定した。
現在、ベストは賛否両論であり、両親や精神科医らの間で議論を巻き起こしている。
■ドイツで増加するADHDの子どもたち
何度か紹介しているが、ADHD(注意欠如・多動性障害)は、注意欠陥や多動性、衝動性を特徴とする発達障害の一種である。
原因としては、遺伝的な要因(遺伝率は80%)と神経生理学的な要因が指摘されている。
落ち着いて座っていられない、集団行動が苦手、物事に集中できず、ミスが多く忘れ物をしやすいなどの特徴がある。
ドイツでは、毎年ADHDと診断される子供の数が増加しているという。
■砂入りベストの着用に賛否両論
このベストを着用することで、子どもの落ち着きのなさが抑えられるなど大きな変化があった子供も多数いる。
ベストを採用する学校側は、リタリンのような薬剤よりも穏やかで、シンプルな手段であると主張する。
「ベストは子供にも好評ですし、嫌だという子に無理やり着せるようなことはありません」と地元紙の取材に対し、ハールブルクの小学校でベスト導入を進めるガーヒルド・デ・ヴァル氏は説明している。
彼女の学校はベストを他校に先駆けて導入してきた。
しかし批判派は、暴れる患者を押さえつける精神病院の拘束衣を想起させる上に、それを着用する子供に妙なレッテルを貼ることなるのではと懸念する。
ある親はフェイスブックで次のように非難している。
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このような拷問は避けるに限ります。
『あなたは病気なの。罰として砂入りジャケットを着て体の苦しさを味わって、ついでにクラスの前でさらし者になってちょうだい』と子供に話せとでも言うのでしょうか。
こんな事態を想像できない人がいるようです。
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しかしまた別の親は、9歳の子供が2キロの砂入りベストを3年間着用したことで、ADHDが緩和されたと擁護する。
その親は、少なくともその子には効果があったと考えている。
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うちの子は自主的にベストを着て、落ち着くと言っていました。
集中力が増し、手足に意識を向けずに済むことから、授業にも積極的に参加できるようになりました
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■ベストは拘束する為のものではない。あくまで自分に意識を向けられるよう手助けをするためのものと主張する学校側
デ・ヴァル氏はアメリカで教師をしていた時に初めてベストを知ったそうだ。
その学校では自閉症の子供に砂入りベストを使用することがあったという。
ベストは子供を拘束するのではなく、自分に意識を向けられるよう手助けする道具と彼女は説明する。
動画:アメリカで昔から使用されていた児童用ベストの映像
https://youtu.be/zUpCZqFHySc
「落ち着きがなかったり、感覚障害のある子供は、ある刺激と別の刺激をうまく選別できないことがあります。
ベストには自意識を高め、集中力を向上させる効果があります」
カラパイア 2018年01月25日
http://karapaia.com/archives/52252795.html
※続きます
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Source: 体ちゃんねる
Source: アンテナHAPPY!